結婚の約束をしよう

「そんな事いつ決めたのよ。」

「だって部活ないんだろ?今日は結愛とカラオケ行くからさ。」

はぁ。

また、陵の強引な一面が顔を出した。

一面どころじゃない、全面的に強引な気がするよ。

「じゃぁ途中まで一緒に帰ればいいじゃん。あたしたち駅までは同じ道だから。」

「よし、じゃぁそうするか。帰るぞ結愛。」

陵と深月、2人で話がまとまったようだけど、私カラオケ行くなんて言ってないのに。

「待って陵、私カラオケは苦手…。」

「ダメダメ、そんな事言ってるから声が小さいままなんだよ。」

「結愛、笹野くんに鍛えてもらったら(笑)?」

「もー深月まで。別に鍛えなくてもいいし。」

陵は何でここまで私に関わってくるんだ…本気で結婚を考えて、私を改造しようとしているのだろうか。

私には、陵の意図が全くわからなかった。


「じゃーね結愛、楽しんできて〜。」

駅前で深月が私と陵に手を振り、それに応えている陵。