「う…ん……朝か…。」

今朝も、布団から出たくない程の寒さ。

元気なのは、外の電線にとまってるスズメくらいだと思う。

「…うるさいなぁ。」

チュンチュンと、一体何を話してるんだか。

そんな事を考えてる時間があるなら早く着替えなさい、ってお母さんに怒られそうだ。

渋々起き上がり、制服に着替え始めた。

「…。」

確かスカートは、2回折り曲げるんだっけ…。

陵に言われた事を思い出してやってみたはいいけど…寒い。

少し短くなっただけでこんなにも寒いなら、私は長いままでいいよ。

リボンはこんな感じだったかな…。

とりあえず陵の言った通りにして行かないと、その場で直されそうだからコワイ。

問題の髪は、朝はブラシでとかすだけで良くなった。

こればっかりは、陵に感謝。


「おはよー。」

「おはよ、結愛。」

リビングに降りて行くと、聞き覚えのある声がして、その方を見る。