結婚の約束をしよう

部屋に戻り、ベッドに転がって雑誌を広げるーーーこうやってダラダラしてる時が、基本幸せ。

「…。」

ふと、陵がくれた参考書が気になり、私は参考書を手に取った。

そのどれにも、陵が書いたメモ書きがあり、本当に解りやすい。

これなら苦手克服できるかも⁈なんて期待をしてしまうくらい。

それにしても…さっきのはルール違反だよ。

後ろからあんなに接近されたら、ドキドキするでしょ。

思い出しただけでも、顔が赤くなりそうだーーー。


「結愛、戻ったぞ!」

「わッ!急に入ってこないでよ!」

「あ、悪りぃ悪りぃ。」

って言ってるだけで、悪びれた様子ナシの陵は、近所のドラッグストアの袋を持っていた。

「陵、薬局屋さんなんかに行ってたの?」

「おう。これ結愛に。やるぞ、今から。」

そう言ってニィっと笑う陵は、ドラッグストアで買ってきた物を袋から出して私に見せた。

「これ、私がやるの?」

「もちろん。オレがやってやるよ。」