結婚の約束をしよう

私と陵が、お互いの番号を交換したから。

あの日、陵が私の髪の毛に市販の薬剤でストレートパーマをかけてくれたあの日に……番号の交換をしたから。


やっぱり、私は美容院になんか行ってなかったんだ。

でもクラスのみんなは、陵の事を知らない。

それに本当は、入院していて……死んじゃったなんて…私が陵と過ごした時間は何だったのかーーーわかるなら誰か教えて。

つじつまが合わない、言葉では説明できない、そんな何かが私の中でぐるぐると回る。


「陵……。」

ポツリと呟いた私の声は、今にも消えてしまいそうで。

その声を拾いあげた私の耳は、確かに陵の声を記憶していて、その想いが…涙に変わる。

それでも私が陵と過ごした時間も、本当だから。

それは、このスマホに登録されている陵の番号が、何よりの証。

みんなと記憶がかみ合わなかったり、不思議な事だらけだけど……私しか知らない、私だけの陵との記憶を、否定するのはやめようと思ったーーー。