結婚の約束をしよう

プルルルル…プル、

「りょ…陵?」

長いコールが鳴り止んで、私は静かに陵の名前を呼んだ。



「結愛ちゃん?」

ーーーえ?


「あ…あの……。」

陵じゃない……陵の声じゃない。

戸惑う私の胸中を察したかの様に、電話の向こうの空気が柔らかくなったのを感じた。

「驚かせてしまったね、陵の父親です。」

「陵の、おとう…さん?」

「あぁ。結愛ちゃんって、陵の幼なじみの…竹田さんのとこの結愛ちゃんかい?」

「は、い…。」

私は状況がまだ掴めなくて、陵のお父さんの言葉に耳を傾けることで精一杯だった。

「そうか…。もしやと思って…連絡してみて良かったよ。」

「あ、あの…!」

おじさんなら、陵の事を何か知っているかもしれない…!

私は突然我に返って、その瞬間話し始めていた。