結婚の約束をしよう

「ふふ、そうね。」

智沙の言葉に、にこやかに笑うお母さん。

「…。」

そっか、先週お父さんが打ちっ放しに行ったのは本当なんだ…。

私は、記憶の答えあわせをしているような気分になった。

「さぁ、早く支度しちゃいなさいよ。」

『はぁーい。』

私と智沙は、揃って返事をした。



中学生になってからは、あまり親と行動しなくなった。

お母さんの車で行ったショッピングモールは本当に久しぶりで、私の物欲のなさを物語っていた。

季節柄、至るところにクリスマスの飾りが施されていて、私の寂しさを煽(あお)る。

陵と行ったところも、何年か振りだったよなぁ…。

私の記憶だと、陵とは1週間前に行ったことになっていて…でもそれをとても懐かしく感じた。

陵にはいつも振り回されっぱなしだったけど、自分の気持ちに気づいた今ならもう大丈夫。

また、陵と行きたいな…。

前に智沙との会話の中で、デートじゃないだなんて否定してごめんね。

ーーー結局私は欲しい物が決まらず、これで好きな物を買いなさいと、お母さんからお小遣いをもらった。