結婚の約束をしよう

翌朝、雨はやんでいて、道のところどころに水たまりを残していった。

昨日の夜はスマホを握ったまま寝てしまったから、充電が残りわずかだった。

陵からの着信やメールの返信はまだなくて、朝から深いため息をつく…。

「…。」

夢は見たけど、見たい夢じゃなくて、揺れるカーテンを眺めているなどという、今にも忘れてしまいそうなくらいどうでもいい内容だった。

それなのに何故か、泣きながら目覚めた。

スマホを充電しながら、あくびをする。

今日はお母さんと出かけるんだった…智沙とお父さんも一緒かな、てかプレゼント…何を買ってもらおうかまだ考えてないや。

昨日、誕生日を迎えて15歳になった私だけど、そんな事を実感できる訳もなかった。

お母さんがたまに笑い話の中で”大人になってからは、歳とるのなんてあっという間よ。”なんて言っていたから、私も大人になればそう思うんだろう。


ただーーー…。

あんなに、何かに必死になったことは……生まれて初めてだった。

でも陵……ホントに、私の見た夢だったの?

私は、夢の中の陵を好きになったの…?