結婚の約束をしよう

駅の照明がだいぶ近くなってきたところで私の目がとらえた人影は、良く知っているスラリと長い脚をしたシルエットだった。

「…あっ!」

深月に続いて、今度は私が声をあげた。

その声に反応してか、目線をこちらを向けたのは、石崎先輩。

ど、ど、どうしよう…。

「こ…こんばんは‼︎」

「…こんばんは。」

「ぁヒャ…ッ‼︎」

緊張からか変な声が出てしまい、今までにないくらい恥ずかしくなった私は、いつもするようにぺこりとおじぎをすると、深月の手を引っ張って急ぎ足で駅の方に向かった。


深月との別れ道まで来て、

「石崎先輩じゃん、会えて良かったね。」

深月はいつの間にか泣きやんで、笑顔だった。

「ちょ、それより…今の、聞いた⁈」

「うん。結愛、どこからそんな声が出るの?」

「違う、私の事じゃなくて。石崎先輩が”こんばんは”って返してくれたよね…⁈私もう泣きそうだよ。」

嬉しすぎて、それをどう表現したらいいかもよく分からなかった。