何かあった時のための用心として、という理由で

顧問の先生にこれだけは守れと釘をさされたものだ。

新設されてから今までの数ヶ月、様々なオカルトものを調査してきたが、別に何かが起こることはなかったので大丈夫だと思うが……

この悪い予感が的中しないことを切に願いたいものだ。

そんなことを考えていれば

「遅くなりましたー」とか「やってますかー?」と

それぞれの挨拶とともに他の部員がぞろぞろと部室にやってきた。

朱里の様子を見て、他の部員達も例の古本に関心を持ったようだ。

大まかに本の内容を話して調査したい子がいるかどうかを聞いてみると私もやりたいと手を挙げてくれた子が他にもいた。

2人以上で行動することは可能となったため、少し安心した凛月だった。