「ごめん。でも平気。
寝れば治る。だから帰る。」

「いや、だから、待てって。」


気付けば……

また、昨日と同じ。
腕を掴まれる……。


でも、公共の場だし、
抱きしめはされない。


だから、
掴まれつつも、

解こうと思えば出来る訳で……。



「どーしたの。和田、変だよ。昨日から。」

「なんで、こんな所で言うんだよ。」



「あー。確かにね。
これじゃ、なんか待ち合わせ遅れてきて喧嘩してるカップルみたいだねー。」




「カップルじゃねーじゃん。」

「知ってるし。」




「……だから。……カップルになろ?」

「は?」

「だから、俺と付き合って。」

「……喧嘩したいの?」




「なんで、そーなんだよ。」

「だから、言ったじゃん。和田はダメだって。」

「なんで?」




「好きな子いるんでしょ?」

「?」



「だから、好きな子。」


「あ、あぁ。だから、告ってんだけど?」

「?」



「おまえさー。無気力じゃなくて、鈍すぎなんだよ。」

「……いや。あの。」



「ダメ?俺じゃ?」




えっと……。


私は和田に恋心があったりしたわけで、

!!

って事は
これは、両思いって、やつか!



でも……
どうなんだろ?


ここで、返事を、すれば、
私は和田の彼女になる訳で……。



あ、でもとりあえず……
確認しとかないと。



「冗談とか?」

「ここで?なんで。」

「そーですよね。」



冗談じゃないって事は
本当って事か。


私が彼女?
和田が彼氏?


なんか急すぎて、
本当に


……想像できん(笑)