「おっはよん!」


「いったい!!!!」



3番目は、いつもみたいにかどぐち。



いつもみたいに、頭を叩かれる。




「かどぐち、はよー」



そう言ったのは、もっちだ。



「おー、おはよ」



当たり前のように返事をするかどぐち。




普通だ。至って普通。



だけど、私はもっちに声をかける勇気がなくて。




あれ、今までどうやって喋ってたんだっけ?



忘れちゃった。わかんない。



「りっくんだよ」



かどぐちが、杏ちゃんが、私を叩いてそういう。



りっくんって、その言葉を聞くだけで、嬉しくなるんだ。



「おはよ!」



だから、杏ちゃんの膝から勢いよく顔を上げて、そう言った。



目があった。




「………」



「え?」



なに、りっくんも、無視?




「もっちー!」



「うるっせーな朝っから」



2人は、戯れ出す。




え?なに?




やだ、こんなの、やだ。