いつも通りの時間に家を出て、いつも通りの時間に学校に着く。



相変わらず教室には誰もいなくて、隣には杏ちゃんがいる。


ベラベラと、他愛もない話を杏ちゃんとしていたら、携帯が鳴った。



『今日は絶対部活あるからね!』
『絶対だよ!!!』
『絶対!』


りっくんだ。3件も連発してきた。



『分かった。ありがと』



『絶対だからね!!!』



そんなに、念を押されたら、行かないわけにいかないよ。


「超仲良しじゃん」



「そー?」


ニヤニヤ。こうやっていっつもからかってくる。



「おっっっはよーーーーん!」



「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!痛い!!!誰!!」



最近よくこの目に遭う。謎の格闘技で絞め殺されそうになる。



ひどい時はもう1人。



「おはー」



「頭叩かれた!」



全力で叩いてくる。



楽しい。正直なところ、この時間が1日で1番好きだ。


馬鹿みたいに笑って、唾飛ぶぐらいに騒いではしゃいで。



クラスや部活の寡黙なりっちゃんは、辛い。



「もーさ、2人とも殺す気?機会伺ってる感じ?」