女教師は教室の外で扉に寄りかかっていた。扉は開いていたのできっと俺達の話し声は丸聞こえ。 「斉藤くん・・・・おめでとう」 「盗み聞きしてたんだ?」 「教師として知っておくべきでしょ」 「何でずっと俯いてんだよ」 「別に・・・・私、職員室に行って報告してくる」 「おい」 それからその女は早歩きで廊下を進み、角を曲がって視界から消えた。するとドタドタと走り去る音が聞こえる。 なに逃げてんだよ・・・・ 俺は当然、その女を追いかけた。