カシャッ カシャッ




シャッターを切る音と、それに合わせて光るフラッシュ。


今の私には、それが眩しすぎて目が眩む。


顔に浮かべているはずの笑みは嘘っぽくないだろうか……





「KOHさん、入りまーーす」



その時、スタジオに響き渡った名前。



その声で、視線を扉の方へ向けると…

そこから入って来る煌暉くんの姿が瞳に映った。



瞬間、固くなった私の身体。



「Lanaちゃん少し固いよ。さっきみたいに柔らかくね」



すかさずそう言ったカメラマンのレオさんの声に、無理やりにLanaを纏う。



(今は仕事中なんだから……)



「いいよーー。その感じで」



そう言われて、ちゃんと出来ているんだとホッとした。



「OK!じゃあ、次の衣装用意してもらって」

『はい。ありがとうございました』



撮り終わる度のお礼の言葉は忘れないようにしてる。


いつもと変わらない言葉が言えてよかった。



「KOH入って」

「うぃーーっす」



私と入れ替わりで返事をした煌暉くんが、こちらへ歩いて来た。


すれ違いざまに掛けられた言葉。