ガタ。 先生は立ち上がると、無言で私の後ろに回る。 背後から手を伸ばしてあれこれ説明を始める。 体が触れるくらい距離が近い。 嘘でしょ。 私のドキドキが先生に伝わりそう。 どうしよう。勉強どころではない。 『私、先生のこと好きじゃない』 何度も心で叫ぶ。 そうしないと赤面しそうだから。