なんとかすべての授業を終えた。 樋口くんが日誌を書いてくれるから、私はまっすぐ帰るだけ。 スマホ片手に鞄を抱えて廊下を歩いていると、先生に声をかけられた。 「あ、土屋。」 「せんせー、さよーならー。」 「ちょっと待て、今日日直だったよな?」 「…はい?」 「悪い、これ資料室に運んどいてくれないか。」 「は?」 「先生、今から会議で急いでるんだ。悪いな。」 「え、ちょ、せんせー!」 …最悪。