お腹を抱えて笑った。空気が読めてない。樋口だけじゃなくて、荒川も空気が読めなくなったのかよ。

「だったら横を見ればいい。僕たちがいる。」

樋口がそんなことを言った。

なんて無責任で心強い言葉なんだろう。

「そうだな!そうだよ!俺たちがいる。」

荒川はさっきから樋口に頷いてばかりだ。いつからお前はそんなにバカになったんだ。

「…ありがとう。」

かっこいいな、樋口。優しいな、荒川。

ほんの少しだけ、元気が出た。

明日はちゃんと、外の空気を吸おう。

浮上の仕方は荒川が教えてくれるみたいだし、今はもう少しだけ、落ち込もう。