「うはははは!よかったなぁ~涼子ちゃん!」
「あなたは・・・五十嵐君。」
「ヤマトでええよ!いや~よかった、よかった!これで、凛に会えるなぁ~!?」
「え?あ・・・・」
凛君に会える?
ヨカッタ?
(違う。)
「違います!」
うっかり私も安心したけど、これは違う。
「まだ、良かったじゃないです!?」
「うは??」
こっちを見ながら言う運転手に私は言った。
「凛君達の無事を確認してから言う言葉です!」
そう言った時、少しだけ音が外れた。
ぶれる声。
今日は大声を出し過ぎたと、恥ずかしい気持ちでうつむけばー
「ぷっ!あはははは!それもそうだなぁ~」
「小林さんの言う通りだ。」
「うーはっはっはっ!こりゃあ、一本取られたわ~!」
「え・・・?」
気持ち良いぐらい笑い飛ばされる。
陽気に笑いあう龍星軍のみなさんに、ホッとする。
「オラ、シャベルの後にしろ!飛ばすぞ!」
「よし来た!」
「へへ、負けられねぇーな!」
「ほな、飛ばすさかい、しっかり捕まっててや~?」
「は、はい!」
その言葉通り、加速する。
強い風に気持ち良いと思う。
これが凛君の背中だったら、どんなにいいか・・・
(凛君・・・大丈夫かな・・・・?)
チクタクと進む腕時計。
いつもなら、早く進んでと思うけど、今日はゆっくりでいてほしい。
ギュアアアアーン!!
「っ・・・!?」
カーブを滑らかに曲がった時、ミラーに自分の姿が映る。
それでやっと、ノーヘルだと気づいたけどそれどころじゃない。
(神様お願いします!どうか、凛君が無事でいますように・・・・!)
その思いで、凛君もしがみ付いたであろう体に腕を回した。
~緊急SOS!危険は忘れたころにやってくる!!~