「ところで、凛。俺がやったアイテムは参考になってるか?」

「え!?ああ、あれですか!?」

「どっちがよかった?」

「どっちといわれてましても・・・」



ドラクエとギャルゲーを思い浮かべてみる。



「どちらも一通り見ましたが・・・・・」

「それもそうか。あれ、手に入れるの苦労したんだからな!大事にしろよ?」

「も、もちろんです!瑞希お兄ちゃん!」



そうよね。

ドラクエはともかく、ギャルゲーを元ヤンの瑞希お兄ちゃんが買いに行くのは勇気がいるでしょう!



(そうだ!ギャルゲーと言えば・・・・!)



「瑞希お兄ちゃん!!」

「なんだ、真面目な顔して?」

「お、お、お兄ちゃんは・・・・」



ギャルゲーで思い出す。

ずっと気になっていたこと。

聞きたかったことを。





「瑞希お兄ちゃんは現在・・・・彼女いますかぁ!!?」

「彼女?」




(そうよ!告白しようにも、彼女がいたら失恋決定だもん!)



〔★最初に確認することだ★〕



私の一世一代の質問に、彼はキョトンとした顔で言う。





「あれ?言ってなかったか?」

「聞いてません!聞いておかねば、今後に関わります!!」

「ふーん、どんな風に今後に関わるか知らねぇけど、当分フリーだぞ。」

「やったぁぁぁぁ!!!」



よかったぁぁぁぁ!!


一番問題な案件、大丈夫だった!!



〔★本当は最初に確認しなければいけないことだ★〕



「って、なに喜んでんだ!?俺に彼女がいないのがそんなにうれしいか!?」

「うれ・・・い、いえいえ!今のは、『やぁ~だって、あの瑞希お兄ちゃんが恋人がいない!?』という意味です!?」

「俺の名前、言ってなかっただろう!?」

「心の中で言いました!てか、本当ですね!?恋人いませんね!?好きな人とか、片想いとか、そういうのもなしですよね!?まさか、大穴で婚約者とか!?」

「いねえーよ!それこそ、フィアンセなんぞいれば、最初に凛に紹介してるだろうが!?」

「ですよねー♪」

「なんか、嬉しそうに見えんだけどなぁー」

「すみません~ブラコンなので、当分構って頂けると思うと、つい♪」

「まぁいいけど・・・・。今は、バリスタのことに専念したい。なによりも、手のかかる弟がいるからな?」

「え!?」


(それってまさか・・・・私・・・・?)




ドキドキしながら、目だけで相手を見る。

これに、瑞希お兄ちゃんはイタズラ小僧みたいにニヤリと笑う。