いじめっ子へのリベンジを誓うが、すぐに考え直す。





(いやいや、まてよ・・・渕上達に会わないようにすればいいんじゃない?)




とはいえ、夜市は毎週ある。

しかも季節は、夏休み。

馬鹿な奴らが、出歩かないはずはない。





(なによりも、私は毎回参加すると瑞希お兄ちゃんに約束したもんね・・・!)





大体、瑞希お兄ちゃんとのひと夏の思い出を、渕上ごときに台無しにされてたまるか!!


これ以上、瑞希お兄ちゃんとの愛の進展を邪魔されてはたまらない。




〔★男の子設定では、今後も進展は見込めない★〕



どうしたものかと考えていれば、彼にも伝わったのかもしれない。

私の前髪をかきあげながら優しく言った。




「渕上って奴らのことなら、心配するな。次、アイツらが来たら俺が対応する。出来る限り、3人で・・・場合によったら1人追加すりゃいいからよ?どいつもこいつも、『今年はヒマ』だって言うしな。」

「お兄ちゃん・・・そこまで僕を・・・」

「まぁその・・・言い訳になるけど、俺はお前が出来る子だって期待してるのもあって・・・完璧を求めちまったんだ。本当に、ごめんな・・・?」

「だ、だから!謝っちゃダメです!僕、今日の出来事を教訓にします!1名追加しなくてもいいように・・・頑張ります!頑張らせてください!」

「・・・いいのかよ、チョコちゃん?」

「うん!だって僕は~・・・・お兄ちゃんの弟だから・・・!」





チャラオじゃないけど、モジモジしながら告白する。

それに瑞希お兄ちゃんは―――――――







「あはははは!可愛い奴!じゃあ・・・人数の変更なしで、今年の夏は乗り切るか?」






笑ってくれた。

やっと、笑顔を見せてくれる。






「期待してるぞ、可愛い弟よ?」

「かわ・・・!?は、はぁーい♪!!」





もう怒ってない。

優しい顔。

グシャグシャと髪をなでられ、一気にテンションが上がる。








(やった~最初はどうなるかと思ったけど~ラストは最高に良い感じ♪じゃなーい!!)








愛しい彼に抱きしめられ、可愛がられ、幸せモードな私!

そのまま彼の胸に顔を埋め、瑞希お兄ちゃんの汗のにおいを堪能(たんのう)していたら言われた。