お母さんは仕事が終わると、私を迎えに行く前に一度必ず家に帰る。 聞こえてきた「ただいま」に、お母さんは本当に驚いた顔をした。 そして、今日あったことを少しずつ話す私の話に、真剣に耳を傾けてくれた。 幸せだった。 明日も燈太が声をかけてくれないかなと期待を抱きながら、私は今日に別れを告げた。 次の日も、 その次の日も、 彼は私を家に送ってくれた。 くだらない話からちょっと真剣な話、 自分の小さかった頃の話、 江戸川乱歩や乱丸の話。 色々な話は何日経っても尽きることはなかった。