「はあ。」

わざとらしく息を吐き出し足を組み変える。


「なあ。俺らは1位ってことになってるけど、実際2位の奴らとやりあったことはねーから1位とは言えねーよな。」

確かにそうだ。勝敗の差で1位になっていた。


男の後ろには真っ黒な墨で"灰王"と殴り書きされた紙が貼ってある。


「でも1位は俺らだろ?だからこっちから行くわけにもいかねーじゃん?」


1位が2位に喧嘩を売るということは彼なりのプライドが許さないのだろう。
そんなに白黒つけたければこっちから行ってしまえばいいのに、めんどくさい男だ。