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『ハル〜!今日も楽しかったよな〜!』
無邪気な顔で私に笑顔を見せる、アキ。
『疲れた。膝枕してハル』
気だるげにゴロンと、楽屋のソファに転がるナツ。
『みんなお疲れさま。はい』
自分も疲れてるはずなのに、お兄さまスマイルで
みんなに飲み物を配るフユ。
『はい、ハルも』
手渡されたのは、さくらんぼのシェイク。
『ごめんね、コーラが売れきれてて...コレにしたんだけど、飲める?』
『うん。シェイク好きなんだ。ありがとうフユ』
そう言って私は笑い、ストローを口に含む。
そんな私を見て、いつも大人っぽいフユが、ぱっと目を輝かせる。
実をいえば、私はそこまでシェイクは好きじゃない。
...でも、女の子が苦手なフユが、
女子の、私のために買ってきてくれたシェイクは
一味違った。
甘酸っぱくて、優しい桜の香りで、
冷たいはずなのにあったかい気持ちになった。


