ほんらいは...と続ける佐倉さん。


「ほんとなら、暴走族は喧嘩してナンボ、仲間守るのに体はって...


みたいな場所なんですけどね...


空蝉は、ただの不良の集まりだったのかもしれないです。


でも、私には最高の暴走族なんです」


『最高の暴走族』と言った時、


間違いなく佐倉さんは、


誇らしげで、楽しげで、懐かしそうな顔をしていた。