意味が分からない。
そのためだけに……私の人生をメチャクチャにして

そう思ったら腹が立ってきて
恵梨香の頬を思いっきり叩いた。
冷静に話し合うはずだったのに……。

「ま、愛美!?恵梨香……大丈夫か?」
慌てる智也。

だが恵梨香は、怒るところか
寂しそうな表情で微笑んできた。
「ごめんね……愛美」

まるで最初から叩かれるつもりだったみたいに。
えっ……?

恵梨香は、ガタッと立ち上がると
「智也。行こう……」
そう言い伝票を持つと行こうとする。

「ま、待ちなさいよ!?恵梨香」
慌てて呼び止める。

「ごめん。愛美……」
智也は、慌てて恵梨香の後を追う。

ちょっと……!?

ポツンと取り残される。
ちょっと……何であんな傷ついた顔をするの?
まるでわざと怒らしているみたいに……。

まさか……本当に怒らさせるために?
恵梨香……?

そして翌日。
恵梨香は、式をキャンセルしてきた。
あんなに楽しみにしていたのにも関わらず。