「何でってシャワーを浴びてきたからだろ。
まさか、覚えてないのか?」

「覚えてないも何も……
そもそもどうしてあなたが、ここに居るのよ?」

「俺の家なんだから当たり前だろ」

えっ?俺の家?
周りを見ると綺麗に整理されているが
広めで確かに男性が住んでそうな部屋だった。
なら、何で私が……ここに?

意味が分からずに何気に下を見ると
自分は、何も着ていなかった。

えっ……えぇっ!!?

「キャアッ!!ちょっと、どうなってんのよ!?
これって?」
恥ずかしさのあまり慌てて布団で身体を隠した。

ま、まさか私……恵梨香のお兄さんと
寝ちゃったの!?
裸になっているってことは、ありえる。
身体もダルいし……

「まったく、散々酔って俺に絡んできたのを
覚えてないのか?泣き上戸になるし……ふらふらして
運ぶのが大変だったんだぞ」
呆れたように言われる。

酔って絡んでしまったのは、
確かに申し訳ないことをしてしまったと思う。
だが、だからってこんな!?

よりにもよって恵梨香のお兄さんだなんて……

ほとんど記憶がないからと言って
裏切った親友のお兄さんと寝てしまうとか
普通ありえないでしょ!!?