そんなことを思いながらも、麗龍の顔ははっきりと『さみしい』と言っている。素直に言ってくれればシャンリーとて協力は惜しまないのに。

「気になってるくせに。馬鹿だなぁ……」

「あ?」

「なんでもなーい」

 シャンリーは桃色のツインテールを揺らしながら、麗龍の先を駆けていく。それを眺めていた麗龍は、ふと、足を止めた。シャンリーも足を止めていた。二人は顔を見合わせる。

「……銃声?」

「空耳じゃねぇよな」

 精霊たちがざわついている。何か良くないものが迫っている。

 シャンリーは腰に差していたプティ・ランスロットを引き抜いた。麗龍も重心を低く構え、辺りに神経を尖らせる。

 そこに、降ってきた。

「ああああ~!」

 ピリピリと張り詰めた空気には不釣り合いな、間の抜けた可愛らしい声が。

「どいてくださあああーい!」

 はっとして見上げれば、太陽を背にした金髪少女が、“屋根の上から降ってきた”。

「なっ……!」

 麗龍は驚き、一瞬声を失う。

「なんでお前はいつもいつも、こんな登場の仕方なんだよおおおっ!」

 そう叫びながら、降ってきた少女を両腕で受け止めた。













 リディルについてのお話はうまく書けなくて苦戦…(^_^;)

 そしてまさかの六年目と七年目が連結。