(それは放っておけない)

 ティーダは蒼い瞳に決意を宿す。

「それでな。龍一郎と禿鷲、彼らが上手くやっているのか、禿鷲が龍一郎や周囲から良い影響を受けて、改心出来ないか、ちゃんと見守っていたいんだが……」

(そんな危険なものをのさばらせるわけにはいかない)

「これから父さん、忙しくなりそうでな。だからお前に代わりに見守って欲しいんだよ。龍一郎はいいヤツだからお前もすぐ仲良くなれると思うし。禿鷲のことで悩んでいるようだったら、相談に乗ったりしてやって欲しいんだ。年も近いし、俺が行くよりも龍一郎も気安くできていいかもしれないしな」

(今も父さんの母校を狙っているんだろうか。俺が守らなくちゃ……ひいじいちゃんの、この剣(ユースティティア)で……!)

「だからティーダ、地球に行ってくれないか」

「分かった!」

 ティーダは力強く頷いた。

 父や母をひどい目に合わせた者との接触を前に逸ったか。ティーダは父の話を半分以上聞き逃していた。

 ……大丈夫か、この勇者子息。



 かくしてティーダは旅立った。

 曾祖父に託された正義の剣を手に。












 ティーダ=グリフィノー。

 母親似の金髪に蒼い瞳を持つ、真面目で素直で正義感溢れる少年。若干オッチョコチョイなのはやはり母親の影響なのか……?