15でデビューしてこの4年。
子役でもなく、アイドルでもなく。
演じることが好きだった俺は、街でスカウトされて、芸能界に足を踏み入れた。


最初から大きな役を貰った俺は、一気に人気俳優へと伸し上がった。
この1年でドラマの主演を務めるまでになった。


周りからちやほやされ、煽てられ、毎日目まぐるしいスケジュールをただただ熟す日々だった。


俺が望んでいた日々ではなかった。
やりたくない仕事にも就かされ、好きでもないヤツにも笑顔を振り捲く。
こんなはずじゃなかった。
こんなことをしたくて、俳優になったわけじゃない。


俺の心は悲鳴を上げてた。