「 はい、行ってきます 」


何か言いたそうな翠の背中を押して、その場で2人と別れて千紘の家へと向かう。


ちょっと気まずいなぁ…

ご飯食べたかな?

体調は大丈夫かな?


なんて、考えながら歩いていると
あっという間にドアの前に着いた。


ドキドキと高鳴る心臓を、落ち着かせるように深呼吸をしてチャイムを鳴らす。


ガチャッ


「 …綺帆!?今日は来ないと思ってた」


「 うん…、来ちゃった 」


気まずい雰囲気のまま中に入る。