「 思ったんだけど、あたしたちってこのまま好きな人と結婚なんかできるのかな? 」


翠の問いに共感する部分があった。


高校生のあたしたちにとっては
まだ気にしたことのない話だが、


知らない間に親同士がビジネスも兼ねて
お互いの子の結婚を決めている、なんて
この業界では当たり前のことだ。


でもあたしは……


「 千紘以外の知らない人と結婚なんて、考えられない… 」


浮気されようが教師だろうが
あたしには、彼しかいない。


「 いいなぁ〜、そういうの。あたしも皐月が最後の人であるように願おっと 」