「えっと、守くんに下の名前で読んでっていわれて。」

私はビクビクしながら話した。

『俺のことは....のくせにな。』

「え?」

彼がボソッっと囁いた言葉は私にはきこえなかった。

『・・・』

「・・・」

沈黙がながれる。
担当の図書当番も、うとうととねむりかけている。


「...そろそろ...ヒャッ」

ドンッ

そのまま本棚と、大石くんに挟まれてしまった。世にゆう壁ドン状態。

『ふっ。』

彼は満足そうにほほえんだ。

「なっ。何を...」

私は状況が理解できていない。

『俺の事下の名前で呼ぶまで帰さないよ』