鏡花水月

・その子達・


すっかり暗くなってしまった。
早く帰らねばと家路を歩く。

後ろに誰がいる。

息を殺して、相手の気配を探る。

子供?しかも二人。
先ほどの童か…

面倒だ、撒いてしまおう
いや、ダメだろう。夜は昼よりとても危険だ。

今日もきっとテロが起こるだろう。
巻き込まれてしまう。

こんな思考になったのもあいつのせいだ
な。

チッ


「おい、童。夜遅い。はよ家に帰れ。」

クルリと体を回転させまっすぐ童を見据えた。

「家は危険だ。貴方なら守ってもらえる。」

「何を甘えたことを言うておる。自分の身一つ守れぬのか。」

ダメでしょう。そうじゃない。命だよ大切にしなきゃ。守ってあげないと。

不意にその声がした。

あぁまたか。卑怯だ
自分の言いたい放題。こちらが何を言っても答えてはくれぬのに。

動かず下を見ていた童達
仕方あるまい、これが定めだ。

「ちゃんとついて来るのだぞ。」
そう言い放ちまた家路を歩く。

トタトタと足音を聞きながら。