腕の中

あぁ。なるほど。そーゆーことか。


「つまり、陸翔のためでもあるんだね?」


そう問うと、あぁそうだぞ。と返してくれた。


「ならわかった。スマホ買ってもらう。」


買ってもらうことを選択した私にありがとうと言ってくれる陸翔。


ありがとうを言うのは私なのに…。


「じゃあ行くぞ。」


「彩ちゃんこっちだよー!」


なんだかすっきりした。


私のためだけのものはいらない。


すこしでも陸翔のためになるものは買ってもらうことにした。