どうしよう。
なんたるわざとらしさ、なんたる大根役者、ほぼ唐突に脈絡もなくこんな風に言い出す奴がいたらボクならまず怪しいと思う。
「ここが私の家…送ってくれてありがとう…」
そんなボクにニキビだらけの顔でぎこちなくほほ笑む君は、きっとものずごく優しい。
「そうか、此処が…っ…」
君が指さす『家』と呼んだその建物にボクは正直言葉を失った。
ボロ家だ。
そりゃぁもう年季の入った、平屋建て…電気もついてないせいかより一層不気味だコレが人の住まう場所なのか?
「友…じゃなかった、月島さん?」
家を見上げたまま防戦としていたボクに、流石に様子がおかしいと思ったのか彼女が訝し気に話しかける。
「あ、ああ! それじゃ_______」
とり会えず接触には成功したから今日はもう帰ろうと、ボクが踵をかえした時だった。
ぽつ。
鼻先に冷たい感触。
「え?」
ざぁああああああああああああ!!!
あ、雨!?
しかもかなりの豪雨!
え? さっきまで月が見えそうなくらい雲一つなかったのに…コレがゲリラ豪雨と言うやつか!
