「だって、おかしいだろ?! オレ達、小学生だぜ!? 一人でこんな路地の気味悪りぃ喫茶店に入るなんておかしいんだよ!」
勉は、ケントに食ってかかる。
確かに小学生が一人で喫茶店に入るなんて珍しいと思う。
…もし、これがボクの家の近所の喫茶店であったなら一人で入店した小学生にどうしたのか事情を聴かれる事だろうが金銭さえ払えばジュースぐらい飲めると思う。
「それで? わざわざボク達を家に招いたのはこれを見せる為かな?」
ボクの問いに、ケントとにらみ合っていた勉は待ってましたとばかり少し離れた自分の勉強机から何やらノートを引っ掴んで開いて見せた。
「コレ、見てくれ!」
必死にノートを押し付ける勉に根負けしたボクは、そのノートをパラパラめくる。
「は? 『ゴキブリ観察記録』?」
「そうだよ! 家はあのゴキブリの家に近い、だから友彦が行方不明ってなった時からずっと学校からつけて家に帰ってからはここから見えるアイツを見張ってたんだ!」
よく見れば、勉の目の下は薄い隈ができて頬もどこかやつれたように見える。
不味いな。
コレは末期だ。
