「だめだよ? 動くと上手く切れないよ?」
ゴキブリの手に握られたでかいノコギリ…焼けるみたいに肩が痛い…痛いい!!
「何で?! なんでっつ??」
這いずる俺にほほ笑むゴキブリは首をかしげる!
「ぁあ、そうだった…切る時は動きを止めるのが先だよね♪」
ゴキブリはそう言って、手にしていたノコギリをテーブルに置いた!
「うわああああああああああ!!!」
ばきん!
ゴキブリが俺から目をそらした瞬間、俺は必死に立ち上がって近くにあった椅子を持ち上げその頭目がけてフルスイングする!
鈍い音がして、ボールみたいに跳ねる頭。
やり過ぎたかとも思ったけど、今はそれどころじゃない!
逃げなきゃ!
こいつは初めから、俺の腕を切って…殿城の、殿城の『胴』につけようと…イカれてる!
急がなきゃ!
警察に知らせないと!
俺は痛む足を引きずろうとしたが、いう事を聞いてくれなくてその場にすっ転ぶ!
「いてぇ! いてぇぇよ!」
「と…もひこ…く…」
頭から血を流すゴキブリがこっちに手を伸ばしてる…!
「うわああああああああああ!!!!」
