どすどすと遠ざかるゴキブリの足音。
俺はしんと静まり返った台所に取り残される…。
「はぁ…」
『俺と友達になろう』…こんな簡単な事が何故言えないのか?
目の前のお菓子箱から俺は飴を取って袋を破って食う。
げ、レモン味…あんま好きじゃない。
…暇になったけど、この足じゃ椅子から立つのもメンドイので俺は飴を舐めながら辺りを見回した。
食器棚・この食卓机・洗い場にコンロに冷蔵庫。
俺の家のごちゃごちゃ台所とは違って、なんだかすっきりした物の少ない感じだ…ソレに…この床…足に感じるけばけばした感じ…コレは廊下と同じニスが塗られていない感触。
「マジかよ…ここまで自分で直したっていうんじゃないだろうな?」
もしそうなら段々酷くなるあの手の豆にもうなずける、つか、なんで一人でこんな事を?
お父さんかお母さんは何も言わないのか?
つか、アイツ器用すぎゃしねーか?
「マジなら…素直にすげーわ…俺なんて釘一つまともに打ったことねーのに…」
意外なゴキブリのBIY能力のレベルの高さに、俺は感心す_____ずきっ。
