そこから数日。
俺の世界は一変した。
ああ、これが殿城の味わったものなのか…と、妙に冷静になれたのが唯一の救いだ。
行方不明の殿城は相変わらず見つかってはいないが、俺とゴキブリを除き教室はいつもの平穏を取り戻して…いや、ゴキブリにとってはコレが日常なんだろうか?
教室端で、いつものようにともこの手下にからかわれるゴキブリをみて思う。
あの日から、勉は俺に一切話しかけなくなった。
というか、クラスメイトは俺がまるで存在していないかのように振る舞う。
いきなりの事に驚きはしたが、ゴキブリの扱いに比べてたらいくらかマシで足を引きずる分誰の介助も得られない不便は仕方ない。
こんなもの、もう仲良しこよしの演技をするのに疲れた俺には都合がいい。
ただ、この怪我でバスケが出来ないのが一番苦しい。
キーンコーン
カーンコーン
放課後、俺は帰りの準備にもたつき教室から最後に出る羽目になった。
面倒くさい。
最後の奴は教室のカギを職員室にまでもっていかねばならない…下駄箱の反対側に階段を下るのかと思うと気が重い。
