「…親切にしてくれてありがとう」
ゴキブリは言う。
「でも、これ以上私に構うと友彦くん…みんなから酷い目にあうよ…『ゆうちゃん』みたいに」
薄気味悪い備品倉庫の中心で、薄気味悪いゴキブリが心配そうに俺を見た。
怖い。
正直言って、ゴキブリの言う通りそれは怖い。
ここで、『そんなことない』とか『大丈夫』とか『俺がお前の友達になってやる』とかどこかの安っぽいそれ系の漫画や小説みたいに決め台詞を言ってヒーロー気取るなんて俺には出来ない。
既に心中はともこに逆らった時点でいっぱいいっぱいで、正直やらかしたって大後悔しているんだから!
けれど…!
「昨日、助けてくれて、その、」
「気にしないで、勝手にしたことだから…」
「いや、あ、なにか礼をさせてくれ…でないと、お前みたいなキモイ奴に借りがあるとか気分が悪いんだよ! なんでも…ってのは無理だけど!」
「でも…」
ゴキブリは、そのずんぐりとした体をもじもじさせる。
「早く言え! 誰か来たら勘違いされる!」
「うん…じゃぁ」
すっと、その芋虫みたな太い指がそこを指さす。
ゴキブリは言う。
「でも、これ以上私に構うと友彦くん…みんなから酷い目にあうよ…『ゆうちゃん』みたいに」
薄気味悪い備品倉庫の中心で、薄気味悪いゴキブリが心配そうに俺を見た。
怖い。
正直言って、ゴキブリの言う通りそれは怖い。
ここで、『そんなことない』とか『大丈夫』とか『俺がお前の友達になってやる』とかどこかの安っぽいそれ系の漫画や小説みたいに決め台詞を言ってヒーロー気取るなんて俺には出来ない。
既に心中はともこに逆らった時点でいっぱいいっぱいで、正直やらかしたって大後悔しているんだから!
けれど…!
「昨日、助けてくれて、その、」
「気にしないで、勝手にしたことだから…」
「いや、あ、なにか礼をさせてくれ…でないと、お前みたいなキモイ奴に借りがあるとか気分が悪いんだよ! なんでも…ってのは無理だけど!」
「でも…」
ゴキブリは、そのずんぐりとした体をもじもじさせる。
「早く言え! 誰か来たら勘違いされる!」
「うん…じゃぁ」
すっと、その芋虫みたな太い指がそこを指さす。
