ゆうちゃんのママは看護婦で夜勤で、ゆうちゃんのパパは今日も朝早くからお仕事だったからさっき家にいたのはゆうちゃんだけ。
ここに来るまでだって誰にも会わなかった。
だから、ゆうちゃんがここにいる事は私以外誰も知らない。
「ゆうちゃん…ゆうちゃん…」
お風呂場で私は血まみれのゆうちゃんをぎゅーってする…でも…。
「どうしてそんなに怖い顔をしているの?」
死んだゆうちゃんの顔は、今にも私に噛みつきそうなくらい怖い。
それに、左足がへんな方向に曲がっちゃって両手の指も引っ掻くみたいにぎってなって形が悪くなってる…。
『新しい友人を作られては?』
包帯さんの言葉が頭の中に浮かぶ。
「そうだ…作ればいい…」
私は、お風呂場を飛び出してお爺ちゃんの部屋に行く!
お爺ちゃん。
お爺ちゃんが元気だったころはよく、縁側の修理をしたりしてたからある筈!
「あった!」
工具箱。
私はそれと台所からハサミをもって、お風呂場に走ってく!
「…ゆうちゃん」
びりっつ!
ハサミでゆうちゃんの服を切る。