トモダチつくろう




 
 「気を落とさないで下さい。 青沼さん」


 「……」

 
 イラつた俺は、半分吸いかけた煙草を携帯灰皿に押し付けポケットにしまった。


 「こんな状況でよく平気でいられるな、玉城よ」

 「取り乱しても仕方ないじゃないじゃないですか? それより今は一刻も早く子供達についての手がかりを掴むべきでは?」


 ちっ。

 言ってる事はごもっともだが、コイツには人に対する思いやりとかそんなのが欠落してる。


 俺は、にこにこしながら俺にチューンガムを差し出す玉城にうすら寒い物を感じながらある一軒の家に前で足江尾止めた。


 「ここですか?」

 玉城は、まるで廃墟なのかよ疑いたくなるようなボロボロの外壁の家に眉をひそめる。


 「ああ、ここだ通報あったのは」


 数週間前。

 
 ●●町第三小学校で、相次いで子供達が失踪した。


 行方不明になったのはどれも6年生ばかり6人。

 うち一人は、昨日、学校付近の河川敷で両手両足を工業用のネジで密着された瀕死状態で発見された。

 精神的ショックが大きく聴取の捕れない状態で、犯人についての手がかりを得られてはない。