「ふぅ」

 慎重に運ぶのって疲れちゃう。


 ちゃんと座ってるの確認して、私は紅茶を入れる。

 包帯さんに習った通りにポットを温めてお湯を沸かして茶葉が開くのを待つ。


 二人分カップに注いで、クッキーも用意して向かい合って座る。


 「これね、紅茶の茶葉が練り込まれたクッキーなんだよ!」


 齧ると紅茶の香りが鼻をつく。


 「美味しいよ! はい、あ~______」



 カクン。

 ぁ。


 首がカクンってしちゃう……ちゃんと首の骨ボルトでつないだのに甘かったのかな?


 後で包帯さんにドリルを________ずるっ、べちゃ。


 カップにおめめ落ちちゃった。


 う~ん、もうしおしおでべちゃべちゃになってからしかないな。


 カップの中で、目の肉がぷかぷかする。


 「目、取れちゃったね! 大丈夫! 今度、新しのを」


 がちゃん!


 あ。


 頭、取れちゃった。


 「あ、ああ……」


 頭の取れた体は、ずるっと椅子から落ちる。


 べしゃ。


 取れた腕。

 取れた脚。


 白いのドレスは赤くシミが付く。