刺された。
お腹。
鋭い鉄の針?
アイスピック?
熱くて、アタシは体を丸めて蹲る。
いだぃ……いだいよぉ……!
『どうして! どうして!?』
くぐもった声は遠くて、泣いて蹲る背中からブツブツと音を立てて貫かれる。
熱い。
熱い。
背中が。
肺が。
泣いてる。
可哀そうに。
友子。
友子。
ごめんね。
さみしいね。
辛かったね。
アタシの所為だね。
けどね。
アタシは、そんなイカレた肉人形になんて負けない!
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」
蹲ってたアタシは、友子に飛び掛かって馬乗りになってその顔面を思い切り殴りつける!
泣いても喚いても止めてやるもんか!
何度も。
何度も。
そのニキビ面が変形して、涙と鼻血でぐちゃぐちゃになってもアタシは友達を殴り続けたけど次第に力が入らなくなって、寒くて、腕の動きが鈍い……。
「グジュ……うぁああ、あああ!」
友子が泣く。
キモイ顔。
ほんと、同じ名前なのにキタナイ泣き顔。
