トモダチつくろう

 殿城を友彦君を月島さんを攫って、押し入れの中にけんちーを入れて手に足にあんな……あんな事を?


 「ね"? まって、まって…!」

 「なぁに?」

 
 アタシは、背中をさする優しい手を振り切る!


 「ねぇ、どこにいるの?」

 「え?」

 「ほかの皆は何処に?」


 その、クーラーボックスにあるのが殿城の手だけなら、もしかしたらけんちーみたいに酷い事になっても生きてるんじゃ!


 「いないよ」


 そんな淡い期待は、可愛いソプラノの声で否定される。

 
 「殿城さん達は使っちゃったからもうないの」

 
 淡々とした声は謡う。


 「トモダチ、トモダチ、私のトモダチ♪

 いつも私の話を聞いてくれて、いつでもそばにいてくれる♪

 優しい顔♪

 きれいな黒髪♪

 すらりとした腕♪

 きれいな足♪

 ぽよんしたお腹♪

 集めてつなげて私のトモダチつくりましよう♪」

 嬉しそうに。

  楽しそうに。

 幸せそうに。


 謡ながらクーラーボックスから大事そうに抱えられるそれからアタシは目が離せなかった。