「こっち!」
太い腕が廊下の奥へとアタシを懸命に引きずって、トイレの隣の風呂場へ担ぎ込んで勢いよく戸を閉めた!
「っ、」
「ぁ"あ、ともこちゃん大丈夫?!」
真っ暗で冷たい風呂場の脱衣所の中で、ふとましい体がわたわたしているのが分かる。
「動かないで、足、踏まないでよ、つか、電気つけて!」
「あ、うん、」
パチッ。
真っ暗だった脱衣所の電気がつく。
真っ赤。
多分、アタシの足から出た血で脱衣所の床は真っ赤な足跡がいっぱいだ。
汚してごめんって思ったけど、今はそれどころじゃない!
い、痛い。
ガラス、ガラス抜かなきゃっ!
「た、タオルっ!」
「う、うん!」
アタシは渡されたタオルを足にかぶせて、その上から刺さったガラスを掴んで一気に引っこ抜く!
「っつっつ!!」
「ぁ、あ、あ!」
「うざい! 騒ぐな! 痛いのはアタシ!」
おろおろしっぱなしのアンタは、血が出るアタシの足にタオルをまこうとする。
「大丈夫、それ、自分でするから……アンタは戸を塞いで!」
