「ぇ?」
きょとんとした顔が、アタシとけんちーとアタシの背後のソレを順に目線で流して首をかしげる。
アタシは、弾かれたように駆け出しぼーっとしてるそのふくふくした手を捕まえた!
「ぼさっとすんな馬鹿! 逃げんだよ!!」
「ぇ? え?」
アタシは、毛虫みたいに蠢くけんちーを見捨てることした。
だって、この状況であんなの運べない!
とにかく今は二人で外へ______ガクン!
玄関へ向かって駆け出そうと引っ張ったあの子の体が、後ろに引っ張られる!
「ともこちゃん!」
振り向けば、包帯の巻かれた指が畳間に引きずり込もうとすごい力でその太い腕に食いこむ!
「は、放せ! 放せよ! この包帯変態野郎!!」
ガリッ!
アタシは、包帯の巻き付いた手の甲に噛みつく!
噛みついた包帯越しに、血の味が口の中に思いっきり広がて吐き気がするけどそんなの構ってられない!
ギチッツチチチチチチチ!
包帯男は、『ぐぐ』っとくぐもった唸り声をあげてようやくその手を放す!
「ぺっ! 早く走っ____ぎゃっつ?」
