トモダチつくろう


 
 「どうしよう……」

 
 アタシは、『ミカ』と表示された着信に途方にくれる。

 出るべきなの?

 でも、出てなんて会話すれば?

 『このスマホ、トイレのタンクから見つけたの♪ テヘペロ♪』

 とでも?


 「ぇ?」


 茫然と眺めるスマホの画面に、ぱっと表示された充電残り3%の文字!

 
 トッ。

 それは、ほぼ反射的。

 タップしんただから当然通話になる!

 アタシは、恐る恐るスマホを耳に当てた。

 
 「は_____」 
 
 『どこ! どこ"に"い"る"の"!!』


 それは、悲鳴に近い声。


 『既読っ、既読ぐずいでで、だがらっ! 心配して、み"が! み"がっ!』

 困った。

 名乗るに名乗れない。

 石川は、間違いなくアタシを誰かと__いや、いなくなった幼馴染を勘違いしている。


 『ねぇ! どうしたの? なんか喋って! お願い……一人にしないで!』

 悲壮なくらいの叫びに胸が苦しい。

 早く言わなきゃ、このスマホは拾ったものだって。