トモダチつくろう


 もう一度よく読もうとした時、突然何かが倒れるような音がして思わずビクッてなる。


 「え……だれか、いるの?」


 しんと静まり返る______ガタン!

 
 気の所為じゃない。

 アタシは、そっと戸を引いて廊下に顔を出す。

 ……さっきまでそんな風に感じなかったのに、電気はついている普通の廊下がどこか薄暗く不気味に見える。

 奥の方かで何か聞こえるのは、あの子がトイレを掃除しているからだとして今のは?


 ガタン!
 
   ガタタ! 

 それは、廊下を挟んで斜め前。

 昔の記憶のままなら、あそこは確かあの子のお爺ちゃんとお婆ちゃんの部屋……だったはず。

 「……なんだ……一人とか言ってやっぱいるじゃん」

 
 何だよ、さっきのは冗談かよ!

 まぁ、そら、そーだわ。

 小学生が一人暮らしなんておかしいもんね、考えればわかるっしょ!


 アタシは、ほっとする。

 ……なんだろ、変な感じ。

 あの子が独りぼっちじゃなくて良かったって、そんな事でほっとするとか……昨日までの自分なら考えられない。