けど、ちょと気に入らいなところがあるとすればこの歯に絡んだ肉の筋っぽい感じ。
少し油っぽい感じがするけど、油は甘い。
脂身の所に辛めのカレーのルーが染みて、美味しいんだけど何だか歯に掛かるけど……うん、そんなの関係ない。
こんなに美味しいんだから、食べさせてもらって肉にまで文句つけるなんて失礼だ。
「おいしい、アンタって料理得意なんだ……」
「ううん……料理を習ったのは最近なの、それまではインスタントばっかりだったよ」
「へぇ……アンタは食べないの?」
「うん、たべるよ」
また食事を再開したアタシの正面に座って、自分の分のカレーをほおばる丸い顔。
久しぶりに。
本当に久しぶりにアタシはこの子と向かい合う。
すっかり変わってしまった関係、青沼さんから言わせればアタシは加害者でそっちは被害者。
きっと、今この瞬間にもアンタは怖がっているそう思うと本当に申し訳ない気持でいっぱいだ。
にこっ。
え?
カレーからちらっと視線をあげた顔が唇を釣り上げる。
それは、いつも怯えた表情か見せないこの子が久しぶりに見せた笑顔。
